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親権

共同親権になると何が変わる?進学・引っ越し・教育方針の決め方

共同親権を選んだ場合、日常生活や進学の決定はどう変わるのか。単独で決められること・元配偶者との合意が必要になることを具体的に整理します。

「共同親権を選んだら、進学先を決めるたびに元夫と話し合わないといけないの?」「引っ越しも勝手にできなくなるの?」——制度の名前は知っていても、実際の生活がどう変わるのかまでは分からない、という方は多いはずです。漠然とした不安のまま制度を選んでしまうと、あとになって「こんなはずでは」と後悔することにもなりかねません。この記事では、共同親権を選んだ場合に、日常のどんな場面で元配偶者との合意が必要になり、どんな場面は今までどおり単独で決められるのかを具体的に整理します。

すべてを一緒に決めるわけではない

共同親権と聞くと「何をするにも相手の許可が必要」というイメージを持つ方もいますが、実際にはそうではありません。日常的な監護(食事・送り迎え・習い事の日々の対応など)は、一緒に暮らしている親が単独で判断できるとされています。共同での判断が必要になるのは、主に子どもの人生に大きく関わる「重要事項」に限られます。

この線引きがあるおかげで、毎日の細々とした判断のたびに元配偶者に連絡を取る必要はありません。日常生活における自由度は、単独親権のときとそれほど変わらないというのが実際のところです。過度に心配しすぎず、まずは制度の枠組みを正しく理解することから始めましょう。

合意が必要になりやすい「重要事項」の例

進学先の選択、転校を伴う引っ越し、手術など重大な医療判断といった事柄は、父母双方の合意が必要になる重要事項に当たるとされています。子どもの将来を大きく左右する決定だからこそ、離婚後も両方の親の意思を反映させる、という共同親権の考え方が表れている部分です。

パスポートの取得や海外留学など、子どもの生活範囲を大きく変える決定も、重要事項に含まれる可能性があります。想定される決定事項を離婚前にある程度リストアップしておくと、後になって慌てずに済みます。

意見が対立したときはどうなるのか

重要事項について父母の意見が一致しない場合、最終的には家庭裁判所の判断を仰ぐ手続きが用意されています。とはいえ、そのたびに裁判所を利用するのは時間も精神的な負担も大きいものです。あらかじめ「進学先の決め方」「引っ越しの範囲」など、想定される場面についてのルールを離婚時に取り決めておくと、後々のトラブルを減らせます。取り決めの重要性は面会交流はどう決める?で解説している考え方とも共通しています。

裁判所の手続きは時間もかかるため、日常的な意思決定のたびに利用するのは現実的ではありません。だからこそ、離婚時にできる限り具体的なルールを決めておくことが、後々の負担を減らす最大のポイントになります。

単独決定・要合意事項の目安

場面決め方の目安
日々の食事・送り迎え・習い事の予定監護している親が単独で判断
軽度の通院・予防接種監護している親が単独で判断できる場合が多い
進学先・転校を伴う引っ越し父母双方の合意が必要
手術など重大な医療判断父母双方の合意が必要(緊急時は例外あり)

ただし、どこまでが「日常」でどこからが「重要事項」かの線引きは、ケースによって解釈が分かれる部分でもあります。判断に迷う場合は、自己判断せず弁護士に確認することをおすすめします。

離婚時に取り決めておきたいこと

共同親権を選ぶ場合は、離婚協議の段階で「進学」「引っ越し」「医療」など想定される重要事項について、できるだけ具体的にルールを定めておくことが望ましいとされています。曖昧なまま離婚してしまうと、いざというときに元配偶者と一から話し合うことになり、負担が大きくなります。取り決めを書面に残す方法は養育費の公正証書とは?で紹介している考え方が参考になります。

連絡手段についても事前に決めておくと安心です。直接の電話やLINEでのやり取りに抵抗がある場合は、専用の連絡アプリを使う、メールに限定するなど、無理のない方法を選んでおくと、日々の負担を減らすことができます。

子どもができる影響への配慮も忘れずに

親権の形がどう変わっても、子どもの気持ちへの配慮は変わらず大切です。両親の話し合いの様子を子どもの前で見せすぎない、決定事項を子どもにも分かりやすく伝えるなど、子どもの心のケアもあわせて意識しましょう。離婚は子どもにどう影響する?もあわせてご覧ください。

特に、進学や引っ越しなど子ども自身の生活に直結する決定については、可能な範囲で子どもの気持ちも聞いてあげることが望ましいとされています。大人同士の話し合いに気を取られて、子どもの意見を置き去りにしてしまわないよう意識してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 引っ越しは絶対に相手の許可が必要ですか?
A. 転校を伴わない近隣への引っ越しなど、影響が小さい場合は単独で判断できることもあります。判断が難しい場合は弁護士に確認してください。事前に取り決めておくと、いざというとき迷わずに済みます。
Q. 相手が合意してくれない場合、進学できませんか?
A. 話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所の手続きを利用する道があります。まずは弁護士に相談し、対応方法を確認してください。子どもの進学時期に間に合うよう、早めの相談を心がけましょう。準備期間を十分に確保することが安心につながります。
Q. 緊急の手術が必要なときも相手の同意を待つ必要がありますか?
A. 緊急性が高い医療対応については、例外的な扱いがされる場合があります。詳細は弁護士や医療機関に確認してください。命に関わる緊急時にまで同意を待つ必要はないとされています。
Q. 取り決めを書面にしておく必要はありますか?
A. 必須ではありませんが、後々の行き違いを防ぐために書面化しておくことを強くおすすめします。公正証書にしておくとより確実で、後から「言った言わない」の争いを防げます。
共同親権になっても、日々の生活のすべてに相手の同意が必要になるわけではありません。何が「重要事項」にあたるのかを離婚時にできるだけ具体的に取り決めておくことが、後々の負担を減らす一番の備えになります。※本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。個別の状況は弁護士にご相談ください。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別の判断については、必ず弁護士等の専門家にご相談ください。